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論文AdventCalendar(-2)日目: PneUI: pneumatically actuated soft composite materials for shape changing interfaces

論文AdventCalendar(-2)日目: PneUI: pneumatically actuated soft composite materials for shape changing interfaces

新年明けてしまいました、ぷらなりあです。

アドカレが完成していないので今週中に完成させたいと思います。

また、情報科学の達人に申し込むのでそれも爆速で文章仕上げ、レビューしてもらう形まで持っていく必要があるので今週中にやります(意:人間をやめられるよう頑張ります)

 

それでは本日もやっていき。

 

今回読んだ論文

Lining Yao, Ryuma Niiyama, Jifei Ou, Sean Follmer, Clark Della Silva, Hiroshi Ishiiによる、

”PneUI: pneumatically actuated soft composite materials for shape changing interfaces”を読みました。

アブスト

  • 空気圧で作動する柔らかい複合材料を介して形状が変化するインターフェースを構築するための実現技術である PneUI を紹介する
    • 複合材料は、入力検知とアクティブな形状出力の両方の機能を統合している
      • 異なる機械的または電気的特性を持つ複合材料の多層構造によって可能になる
    • 形状が変化する状態は、空気圧と事前定義された構造を介して計算で制御できる

結論

  • 空気圧で作動する柔らかい複合材料を使用したさまざまなタイプの形状変形インターフェースを紹介した
  • 事前にプログラムされた構造を持つ材料を介して制約を導入することで、変形の方向、場所、角度を設計および制御できる
  • 以下のことについて提示した
    • 形状変化プリミティブの実証
    • 柔らかい複合素材を構築するための材料、構造、ソフト製造プロセス
    • 空気圧制御システムの選択のフレームワーク
    • テスト結果
  • ソフト複合材料は、単一の可鍛性材料に対するセンシングとアクチュエーションの融合である
    • 応答性材料を使用して形状変化インターフェースを使用する新しい機会を生み出す

実装・検証

  • 実現可能なモダリティを以下の4つに分類する
  • ソフトインターフェースの特性による表面を変形させるための操作
    • 押す
    • 伸ばす
    • 曲げる
    • 抱く
    • なでる
    • 握る
  • 空気圧作動型ソフト複合材料の設計
    • 空気圧に応じて等方性と異方性の両方の変形を可能にするように設計されている
    • 複合材料
      • 2 つの構造層と 1 つのセンシング層を含む 3 つの主要層で製造されている(Figure 2)

ソフトな空気圧作動型複合材料の構造図のスクリーンショット
        • 構造層
          • ①等方性形状変形を可能にするために、エラストマーポリマー (またはエラストマー) を主要材料として使用
          • ②空気圧に応じて制約された異方性変形を作成するために、さまざまな弾性を持つさまざまな材料が含まれる
        • センシング層
          • 導電性糸や液体金属などの固体または液体の導電性材料が、入力と出力の両方を感知するセンシング層として複合されている
      • アドオン層を複合して、アクティブな形状出力以外の他の材料特性を制御する
        • ジャミング粒子は表面の剛性を制御して触覚アフォーダンスを提供したり、特定の状態で形状をロックしたりできる [3]
        • サーモクロミック液晶をエラストマーの空気チャネルに注入して表面の色を変えることもできる
      • 各層には外部的に設計された構造を持つ 1 つ以上の材料が含まれている
        • 空気による膨張によって引き起こされる変形を強化または修正できる
          • 折り紙構造により、特定の方向への柔軟性が向上する、など
        • 複合導電層はセンシング ネットワークを形成できる
          • 3D 基板に電極を配置すると、静電容量の変化を通じて 3D 形状出力を感知できる
      • 異なる材料を選択し、異なる順序で重ねることで、複数の柔らかい複合材料を構築している(Figure 2)
    • 材料の種類の決定方法
      • 達成したい形状変化の種類と、他の研究者がすぐにアクセスできると思われる材料の両方によって決まる
      • 多様なエネルギー源を導入することで、熱駆動型形状記憶合金や熱可塑性プラスチックなど、新たな範囲の活性材料を複合化できるようにもなりそう
  • 柔らかい空気圧複合材料による変形挙動、マクロとミクロの両方で探る、形状インターフェースの実現または強化方法
    • 圧縮と伸長の組み合わせによって、表面の特定のポイントに曲率を生成できる
      • 膨張式エアバッグによる圧縮と伸長の挙動を利用
        • 紙層の折り目パターンまたはエアバッグの位置によって変形の位置が決まっていた
        • 空気圧によって曲率の度合いが決まっていた
    • 柔らかいアクチュエータの中でも曲げ挙動を制御するために折り目パターンを持つ紙複合材を導入することに焦点を当てている
      • 折り目のパターンを変えて変形の変化を検証した
        • 空気圧と折り目パターンが曲率の度合いを制御するために必要であった
          • 空気圧

空気圧と折り目パターン、密度の違いによって変形がどのように変わるかを
検証している比較写真のスクリーンショット
            • 追加の空気を送り込むと、1 回の曲げ (Figure 6d) が連続した曲げによるカール (Figure 6e) に変わることが示されていた
          • 折り目
            • 密度、位置、角度という 3 つの折り目パターンの要素を変えて検証した
              • 密度の低い折り目は、より鋭い曲げを可能にし、折り目の位置を変えることで、表面上の曲げ位置を制御できる (Figure 6c と 6d)
              • 折り目線を斜めに配置すると (Figure 6f)、単一の平面でカールするのではなく、らせん形状が生成されます (Figure 6e)
              • 紙の代わりに薄い木片の表面パターンカットの場合でも同様に曲げと力の動作が確認できた(Figure 6g, Figure 6h)

折り目パターンとエアバッグ制御による円形が変形されるパターン集のスクリーンショット
      • 折り目パターンとエアバッグのそれぞれの制御によって、平坦な円形が 3 つのスタンドで異なる空間構造に変形される様子をテストした(Figure 7a)
        • 普通の紙層と低弾性プラスチックエアバッグの2層で構成した
        • 非弾性エアバッグは、弾性エアバッグよりも曲げ力が強く、厚い紙や薄い木やプラスチックでできた表面を曲げることができることが示された
      • 直線から正方形への段階的な変形も示した(Figure 7b)
        • 折り紙構造をエラストマーと合成することで方向の体積変化動作を検証した
          1. 直線伸長、2) 角度拡張、3) 回転伸長といった体積変化挙動を検討した
      • テクスチャ変化
        • エラストマー内に気泡を作る方法と、カットパターンで布地を複合する方法の 2 つのアプローチが検討されている
          • テクスチャの密度、頻度、順序を変えることができる

 

空気圧の増加に伴った表面の変化を実証した写真のスクリーンショット
            • 気泡の各列を個別に膨らませることができる(Figure 11)
              • より大きなエアバッグと合成することで、マクロレベルとミクロレベルの両方で変形を組み合わせ変形可能な3D表面にテクスチャパターンを作成できる
          • カットパターンを使用した場合
            • シリコンと合成した場合の応力に対する柔軟性のため、弾性生地 (スパンデックス) が素材になった
              • 布地とシリコンの弾性率の違いにより、多段階の変形が生じた

気泡を個別に膨らませている様子の写真のスクリーンショット
              • 空気圧が増加すると、同じ表面がマクロレベルからミクロレベルまで変形することを実証した(Figure 13)
        • メッキされた銀色の糸などの導電性糸を複合材料に埋め込むことで、人間の触覚やジェスチャーを感知できる
          • 折り紙を支持および拘束構造として使用する場合、銅テープで作られた電極を紙の折り目と組み合わせることで構造変形を感知できた

 

折り紙を拘束構造として使用し銅テープを電極とした構造変形を感知できるようにした
写真のスクリーンショット
            • 折り目間の分離距離は電極間の静電容量と相関している(Figure 15)
            • 電極配置を拡張して、追加の幾何学的折り目構造を感知することもできる

折り目間の分離距離の測定とサイクルを平均化させたグラフのスクリーンショット
            • 測定は、一方の電極を方形波で刺激し、隣接する電極に誘導された電圧を読み取ることによって行われた
              • 方形波の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの後の時刻 T に行われた
              • 測定値の差は 23 サイクルにわたって平均化された(Figure 16)
                • RC 回路の時定数は C に依存するため、C が変化すると時刻 T の電圧が変化し、静電容量の相対的な変化を測定できるようになる
              • 各サイドのセンサー データは平均化され、その後、ノイズを除去するためにウィンドウ化された時間平均に渡される
              • その後各サイドの電極の値が単一正規化され相対的な高さが求められた

液体金属を抵抗として設計したアプリケーションの写真のスクリーンショット
          • 液体金属の抵抗は、チャネルの変形に応じて変化することを利用し、複合材料の最上層の製造に応用した
            • 直接操作と空気作動の両方で表面の変形を感知できる(Figure 17)
            • 静電容量センシングにも利用できる

関連研究

  • Soft Robotics
    • 柔らかい部品で構成されたロボットに特化した新興分野
    • エラストマーチャネルとブラダーの空気圧駆動に焦点を当てている
      • 空気圧駆動が選択される理由は、空気が軽量で圧縮可能で環境に優しいエネルギー源であるため[32]
    • ロボットの性能の向上と生物に触発されたメカニズム自体の探求が主な焦点
      • 形状変更インターフェースの構築に導入する余地がある
      • 等方性だけでなく異方性の変形も調査する
      • 他のトポロジーを調査し、センシングを統合しHCIにSoftRoboticsを適用したい
  • Shape Changing User Interfaces
    • 形状変化型ユーザー インターフェースの探究は、形状変化、柔軟なセンシング、インタラクション技術の開発が進められている [2、37] ため、まだ初期段階である
    • モバイルおよび実体アプリケーションでは、方向、形状、体積、テクスチャ、粘性、空間性、加算/減算、透過性[26]が形状変化の大きな空間を網羅していると考えられる
      • 形状変化プリミティブとして曲率、体積、テクスチャに焦点を当てることにした
  • Flexible Sensing Techniques
    • 光学センシング[3]やフレキシブル静電容量センシング[3、31]が一般的なアプローチ
    • 「構造を介したセンシング」は、柔軟な表面や構造の変形を感知するために導入された[33、8]
      • ソフトロボティクスでは、表面自体の変形を介したセンシングは、柔らかい材料の弾性によって可能になる独自のアプローチである

議論

  • Compositing Active Material
    • インターフェースが複数の形状変化状態を持ち、リアルタイムで動的に制御できることが依然として望まれている
    • 他の能動刺激を導入し、より広範囲の能動材料を複合することで実現できる
      • 例: 記憶合金または熱反応性ポリマーを埋め込み、2 つの作動源 (それぞれ空気と熱) を組み合わせる
        • 形状変化状態をより柔軟に制御できる可能性がある
  • Variations of Source for Actuation
    • 現在の固定式システムでは移動性が制限されている
    • 移動式システムでは、空気を入れる/空気を吸い込む速度が大幅に低下してしまう
    • ポンプの継続的な騒音が鳴ってしまう
    • より小型で高速で統合された空気圧制御システムを実現するための新しいアプローチを模索する必要がある
      • 空気以外の種類の流体を使用するのも興味深い
        • 例:ヘリウムまたは熱風を使用すると、膨らんだ表面を空気または水中に浮かべることができる
      • 化学反応を使用してガス源を生成すると、難しい空気圧制御システムを排除できる可能性がある
  • Extension of Shape Changing Behaviors
    • 他のタイプの形状変化動作は、まだ体系的に調査されていない
      • 表面に穴を開けるなどのトポロジー変化は、インタラクションに興味深いアフォーダンスを与えることができる
      • 生物にヒントを得たメカニズムとしての移動は、材料構造のプログラム可能な制約によって実現できる[32]
      • 形状のロックは現在、ソレノイドスイッチで実装されている
        • ジャミング粒子などの剛性変化材料は、形状をロックしたり、動的制約を導入したりするために適応できる
  • 3D Printing as a Promising Fabrication Approach
    • 柔らかい材料の製造には手作業と時間のかかる鋳造成形プロセスが必要
      • 弾性ポリマーの印刷が可能になれば複雑な空気チャネルの構築、ソフトとハードの材料の組み合わせ、および追加の自動製造プロセスに役立つ

参考文献(気になったもののみ掲載)&次読むもの

理論系

[2]  Coelho, M. and Zigelbaum, J. Shape-changing
interfaces. Personal and Ubiquitous Computing 15, 2
(2010), 161–173.

 

[3] Follmer, S., Leithinger, D., Olwal, A., Cheng, N., and
Ishii, H. Jamming user interfaces: programmable particle
stiffness and sensing for malleable and shape-c

 

[31] Sergio, M., Manaresi, N., and Tartagni, M. A Textile
Based Cap

 

[32] Shepherd, R.F., Ilievski, F., Choi, W., et al. Multigait
soft robot. In PNAS ’11. 108, 51 (2011), 20400–3.
33. Slyper, R., Poupyrev, I., and Hodgins, J. Sensing

 

実装系

[33] Slyper, R., Poupyrev, I., and Hodgins, J. Sensing
through structure: designing soft silicone sensors. In
TEI ’11, ACM (2011), 213 - 220.

 

[8] Hawkes, E., An, B., Benbernou, N.M., Tanaka, H., Kim,
S., Demaine, E. D., Rus, D., and Wood. R. J.
Programmable matter by folding. PNAS 107, 28 (2010),
12441–12445.

 

アート系・展示会

なさそう

感想

PneumaticInterfaceは、「剛性」と「圧力」という部分で秘めているアフォーダンスが大きそうに感じた。剛性という部分では触り心地の変化、ものを弾くこと、周辺材料を折り曲げたり、曲がる形状を誘導することで形状変形につながるというところがアフォーダンスを持っているように感じた。圧力という部分では、内部圧力の変化による科学物質への効果や状態変化の発生、センシングというところがアフォーダンスを強く占めているように感じた。この研究自体も他の分野の流れを組んでHCIで再解釈しているようなので、もっと他の分野への視野も広げていきたい。また、最近はTangible User Interfaceに興味があるが、理由がうまく言語化できていないためブログを書ききった後にGPTに相談しつつ考えていきたい。

——以上——